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トラムは走る広告塔 ときどき 走る美術品 sanpo

香港島の西端と東端、そして、銅鑼灣からは短距離ながら南へも走るトラム。
里帰りするたびに「そうそう、今はどんなデザインだろう?」と楽しみにするのが、
トラムの車体を覆い尽くすラッピングです。

ずっと以前は、広告なんて何もなかった車体。
車体に広告を載せるアイデアが出た時って、きっと大きな出来事だったんでしょうね。

手元にわずかに残る写真には、
今のように全面ラッピングではなくて、部分的に広告を載せ始めた姿があります。
なんだか、こう、プラモデルにシールを貼ったみたいなぎこちなさ、というか、初々しさ。
それが2枚目の写真 ( ↓ ) のように全面ラッピングと同居する過渡期があって、
現在のように、様々な企業が好んで広告主になり、デザインを競い合うような時代に。



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トラムは走る広告塔。

広告を載せた乗り物だったら、路線バスも 空港バスも ミニバスも タクシーも 浮かびます。
だけど、トラム以外は どれもけっこうな速さで走ることが多いんですよね。

ミニバスやタクシーなんて、あっという間にピューッと走り抜ける。
「あ、どんなプリント?」と見ようとした時には、もうすでに よく見えない場所にいる。

路線バスや空港バスなら車体が大きいぶんだけ広告も目に付くし、
速さもミニバスやタクシーほどじゃない。
でも、
全面を覆うトラムよりは部分的な広告ですから、比べれば今ひとつパンチに欠けます。
パンチって・・・(笑)・・・でもね、広告って「見られてナンボ」「楽しめてナンボ」ですからねぇ。

トラムは 前後の面と左右側面のすべてで見せて(魅せて)くれるし、
バスより停留所までが近いこととスピードが無いぶんだけ、余裕で見ていられます。
広告主の企業によって台数が違うけれど、同じラッピングで複数台走ってることが多いし、
バスよりも限られた短区間で走っている から、
そのぶん、気になったラッピングを目にする確率も上がります。



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流し撮りで 身体を左右に振りながらカメラを向けてる小学生男子、
ブレずに撮れた数少ない写真を見ていると、あることに気付きました。
「あ、写真じゃなくて肉眼でも、きっとこうやって走るトラムを見てるんやろうなぁ。」 と。 ( ↑ )
写真だと流し撮りで撮ったプリントが手元に残るけど、
手元にプリントとして残せない肉眼でも、じつはその瞬間は同じことをしてるんだな・・・と。

路線のいろんな場所で気になるラッピングを見つけた時って、
その場所のトラムの背景がどんなに賑わっていようと どんな色の建物があろうと、
きっと、眼はトラムだけに焦点を当てて追ってるような気がするんです。
カメラを構えた時だけじゃなくて、無意識で肉眼でも流し撮りをしてるんだろうな。
脳内流し撮り。

おもしろいもんですよねぇ。
頭の中では、ちゃ~んと背景全部がブレていて、トラムだけがくっきり見えてるんだろうな。
誰もが きっとそうなっているんだろうと思います。
ふだんの日常生活でも、動く物を眼で追う時って その状態になってるんじゃないかな。



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今回の訪港でも、滞在中に “ お気に入りラッピング ” を決めていました。

そう、「決めていた」っていう感じ。
滞在するたびにその期間中のトラムのラッピングデザインを順位付けするヒマな自分。
どういう基準なのかは自分ながらもよく分からないけど、
銀行系 ・ 金融系 でなければ、順位付けに入ります。
銀行金融系って例外なく地味なので、あの渋さを味わうには まだ至っていません(笑)。

で、今回もっとも気に入っちゃった BEST1 が、こちら。



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目にするたびに、おぉぉぉぉーっ と気になって気になって。
配色もイラストの細やかさも、自分には もう アート作品として目に入りました。
こうなると、トラムは “ 走る広告塔 ” よりも、 “ 走る美術品 ” になるわけで。

美術品らしく、さすが サザビーズ。
もう、このトラムそのものを オークションに出すといいんじゃない?(笑)
シノワズリなデザインは味わい深く、香港にピッタリでした。

細部まで見惚れていると、いくらトラムとはいえ走り去ってしまうので、
見かけることが出来た時に 全力でガン見してる小学生男子。
「うへぇ~。。。すげ~な~。。。」って見させてもらって、続きはまた遭遇した時にね、、、と。

次点として気になってたのが、色で目を引いた2台でした。
タータンチェックのはニューヨークなんだけど、やっぱりイギリスがらみで気になったし、
グリーンラインの方のは、なんだかキリリとクールで鮮烈なところが気になったし。
うん、これ、スイカっぽさも良いね。
スイカ大好きやから。・・・・・・呆。



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そんなこんなでラッピングを楽しんでるものですから、
トラム沿線の歩道を歩いている時は目と頭がフル回転しています。
訪港中に限っては、鉄ちゃんかも(笑)。

素敵な色とデザインのラッピング広告を纏ったトラムたちが行き来する香港島。
でも、
沿線には それぞれ特色の違った街が並んでいるので、
ときどきトラムと一体になって【脳内流し撮り】になってる被写体も登場します。
配達人のおじちゃんやお兄ちゃんが横に並んでいてくれるからこそ、香港トラム。
トラムが走る国は少ないと思うけど、
トラムと、お仕事する方々の姿とが これほどしっくり馴染む国は さらに少ないような?
ラッピングデザインに惹かれると同時に、こういう光景も愛しく思えてしかたがありません。



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どこか行きたい場所があって停留所で待ってると、
待っている時に限って、その行き先の車両がなかなかやって来ないトラム。
そうかと思えば、
行きたい場所行きの車両が1度にドドドドッと数珠つなぎでやって来るトラム。

本当に気まぐれさんですから、
逢いたいラッピングがあるとそれも同じで、
待ってる時や想う時には、なかなか目の前に登場してくれません。
けっこうじらされます。
「まったく、もう、じらすよねぇぇぇぇ。」
なんて思いながら待っていて、やってきた時は特別な瞬間です(笑)。
ただ、
そういう時に限って、
大きなバスが走って来てトラムと自分の間に立ちはだかるんですよね。。。
美術品だから、手が届くようで なかなか届かないのが 良いのかな?

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by hongkonggaffe | 2016-03-16 18:35 | 香港のりもの | Comments(12)

旧正月(春節)の香港は どんな様子かなぁ? ~ 人と人の間で灯る ランタンの明かり ~

今年の旧正月(春節)は2月8日(月)。
香港の街角は すっかり赤い世界に染まってて、人々もワクワクそわそわしてるのかな?
旧正月を祝う習慣が無い日本に居て、おめでたい色や飾り付けに彩られた香港を想う。
せめて・・・と、ブログスキンも旧正月用に替えてみたりして(笑)。

ときどき気まぐれで設定を替える ブログスキンや文字の色。
今回は、去年の春節前の滞在で見かけた ショーウィンドーを撮った1枚。
新年の到来を歓ぶ子どもたちの 笑顔いっぱいなポスターでした。

今までも気付いてたかたが いらっしゃるかもしれないけど、
季節や記事に少しだけちなんだ写真をスキンに使ってみたり、
トップのその写真のどこかに使われてる色に合わせて ブログ下地の色も替えてみたり、
それに合う右欄の文字色にしてみたり、 カーソルを置いた時の文字色を替えてみたり。
いろいろ遊んでるんです・・・写真日記のような感じだから、今はせめて旧正月気分で(笑)。



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で、香港。
去年の旧正月は、2月19日でした。
そのちょうど1ヶ月前の1月21日まで滞在してたので、旧正月まっさかりではなく、
すでに赤く染まりつつある街が 旧正月まで ちょうど1ヶ月になり、
どんどん加速しながら変身し始めた時期でした。
そう、まさに1ヶ月前から先が、旧正月に向けて街も人々もラストスパートするのかな。
そんなことを学んだ去年、ギリギリのところで1ヶ月前に入れず、残念だったなぁ。。。
できることなら、もう1週間先まででもいいから 滞在していたかった(笑)。
・・・「春節前の香港を楽しんでみたい」とお考えの方は、ご参考にして下さい。



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街のあちこちで “ にわか正月用品店 ” が建ち並んでて、
揮春・年桔・糖果盒・干支の飾り・ランタン等々、どれにも使われる赤&金&黄の色たち。
着飾った街は、ふだんの香港とはまた違った魅力に溢れていました。 ( 去年はこちら

その魅力は昼間だけではなく、夜になると夜ならではの美しさが顔を出します。
それはやっぱり、ネオンや明かりの美。
九龍側から眺める香港島の春節模様のイルミネーションは、素敵です。
あの最高の夜景スポット以外にも、街の至る所に華やかな光を放つ飾り付けがされてるし。

いや、表通りの大々的なネオンの飾り付けじゃなくても、
旧正月を祝う素敵な明かりは あちこちで灯ってるんですよ。
住宅街だって、マンション下の敷地や入口にランタンが並び、
街角の公園だって、樹木や街灯をぐるりと囲むようにランタンが並ぶ。
ランタンって小さな物だけど、ポッと灯った時の明かりが あたたかくて素敵でしょう?

皇后大道西に仏具屋さんが3軒ほど並んで商ってる一角があって、
春節や中秋節が近付くと、店先に吊るされたランタンがいっそう賑やかに灯ります。
前記事 ( ) のように、古めかしい唐樓の階下にあるお店なので、
周りの商店がシャッターを閉めた後にも煌々と灯ってる明かりが映えて、素敵な光景。
吊るされたランタンのもとに、明かりに誘われるようにお客が寄って来たりして、
見上げながら選んでたり 買い求めて店から出てきたりする姿も、これまた素敵な光景。



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“ 素敵な光景 ” と言えば、前回こんなことが。
去年1月のことじゃなく、9~10月に滞在した中秋節でのことなんだけど、
トラムに乗ってて ほんわかしたことがあったんです。
旧正月のランタン じゃないけど、中秋節のランタン で。

とある日の夜のこと、
トラムの先頭席に乗ってて、前を走ってる車両を何気なく見てたら 「ん? 」 と。
すぐ前の車両の最後部で、小さな物が揺れてるような?
「 ん? ・・・ なに? 」

前を行く21号トラムの2階の窓に、ポツンと小さな明かりが。
トラムの2階最後尾に明かりなんてないはずだし、それが揺れてるし。
2階窓部分に小さく小さく写ってるオレンジ色の球、見えますか? ( ↓ )



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ご存知のように、トラムは前後の車両が近付いたり離れたりしながら ゆるゆる走ります。
で、停車駅まで差し掛かると、その近さはどんどん詰まっていき、最後は手が届くほどに。
おかげで、
「 なに? なんなん? 」 の正体が、だんだん明らかに。
で、それが何か分かってきたとたんに、なんとも言えずニコニコと・・・。



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見えてきたのは、アヒルちゃん。
「 おぉぉぉぉ~ アヒルちゃ~ん。 」 思わず口走った(笑)。

小さなアヒルのランタン、
これ、持ち手が付いてて、ぷら~んと下げながら歩ける携帯ランタンです。
持つ部分に乾電池が入ってて、小さなスイッチがあります。
(カップヌードル(合味道)のランタンを買ったから仕組みを知ってる:笑) →

最後部席に乗ってるのは、欧米人のご家族。
パパとママと女の子、3人で ご旅行中かな?
いいねぇ、アヒルちゃんのランタン、買ってもらったんやね。
で、トラムに乗って、灯ったままのアヒルちゃんを手すりに結わえてもらって。
幼い女の子が 「パパ、ここに結ぶといいよ。」って言ったわけじゃないよねぇ。
・・・ということは・・・パパさん、Good-job 。

あまりに可愛い光景に出会っちゃったので、
近付いたと同時に 思わずパチパチ拍手しちゃった。
可愛いのはね、アヒルじゃなくて、女の子でもなくて、じつは パパさんなんだけどね(笑)。
でも、まぁ、このほのぼのとした光景全部に 拍手したくなったような。

さすがGood-jobのパパさん、ウホウホ拍手してる僕に気付くわけです。
で、
「ねぇねぇ、ほら、後ろのトラムから男子が拍手しながら手を振ってるよ。」とママさんに。
ママさんもこっちを向いて、ニコニコ笑顔。



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駅での停車を終えて 発車していく車両、だんだん距離が離れる僕とご家族。
お礼を言いたいよね・・・「サンキュ~ッ!」
けっこう大きな声で叫んでる僕に、パパさんママさんが笑顔で手を振ってくれました。
でもね、
このジョンレノン風のGood-jobパパさん、手を振り返すだけで終わらないんです。
「ハヴ・ア・ナイスデ~。バ~イッ!」と言いながら、アヒルちゃんをクルリン。
お分かりになります? ( ↑ )
持ち手の位置を変えて アヒルの顔が隠れないように結わえ直し、
アヒルの顔が見えるように、こっちへ向け直してくれたんですよ。

車両を挟んであれこれ声を出してる欧米人家族と日本人小学生。
パパさんの向こう側の乗客たちは「なに?」てな顔しながらこっちを見たり家族を見たり。
離れていくアヒルちゃん、、、じゃなくて、パパさんママさん女の子。

ありがとう。 本当に。

こういう時って、次の駅や信号で また距離が縮まると どうなんでしょうねぇ?
今、 「サンキュ~ッ!」 「バ~イッ!」 ってお別れしたところだから、
また近付いたら ちょっと気まずいような?
もう1度「ハ~イッ!」って手を振りにくいような?(笑)
・・・。
・・・。
残念ながら、というか、これでよかった、というか、
ちょうど違う方向へ曲がって行く跑馬地行きのトラムだったので、
ご家族とは そのままお別れでした。

ランタンが灯るお祝いの季節の、
“ トラムの中で揺られるランタンとHappyご家族 ” に 思いがけなく出会えた夜でした。


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いよいよ旧正月を迎える香港。
ランタンの明かりは、あちらこちらで家族を照らしているのかな。
家族をつなぎ、
友人どうしをつなぎ、
もしかしたら、他人どうしも取り持ってたりするのかもしれませんね。029.gif

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by hongkonggaffe | 2016-02-03 18:21 | 香港ふうけい | Comments(18)

それぞれの 終点 兼 始発駅 (總站) を順に巡りながら トラムに遊んでもらう

夜明け前にホテルを出て、早朝散歩に行く。
まずは徳輔道西に出てから始発トラムを見送って、皇后大道西を西營盤方面へ歩く。
まだ暗い中、一方通行のこの道を 路線バスとタクシーだけが西へ走って行く。
夜が明け始めて 空の色が変わってくる。

新聞配送車がコンビニや歩道の新聞店に束になった新聞を投げ込むように届けて回る。
店員さんがそれを受けて荷をほどき、
店の入り口や歩道に広げて、その日の新聞を組み合わせ始める。
組んでる最中も早朝出勤の人がポツリポツリと買って行く。

時計を見ながら ほど良い所で皇后大道西から徳輔道西へ出て、上環に向けUターン。
西のトラム車庫から次々に出てくるトラムを眺めつつ、歩道を歩く。
夜が明けきらない徳輔道西はまだまだ静かで、トラムの走行音だけが心地よく続く。
跑馬地行きのトラムだと 車内にお客はほとんどいないけど、
北角行きだと 早朝から席はけっこう埋まっている。

走って来るトラムの隙間をついて 車道の真ん中に出てみる。
レールに触れる。
トラムレーンにはクルマは入って来ないし、トラムが近づいてくれば音と振動で分かる。
大丈夫・・・だとは思ってても、やっぱりちょっとドキドキしながらレールに触れる。



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荷李活道公園に入り、高層マンションの谷間で鳥の鳴き声を浴びる。
科記の開店時間に合わせて太平山街へと入ると、鳥の声もクルマの音も消える。
店の前に立つと、家族皆でいつも通りの準備を始めている。
邪魔にならないタイミングで視線を合わせ、招き入れてもらう。
アイコンタクトや顔の振りだけで、その日初の “ 人との会話 ” が始まるのが嬉しい。
少しずつ入って来るご常連さんを 一番奥の席から眺めつつ、奶茶をすする。
この席に座っていると席の埋まり具合が分かるから、様子を見計らって、ごちそうさま。

部屋へ戻ってパン朝食にしつつ、今日はどこへ?と相談する。
昨日は麺の夕食で今朝がパンだから、飯類が良いね。出来れば家庭料理風な。
だったら昼は蕃薯苗で食べると良いかも・・・と トラム停へ行き、北角行きを待つ。

跑馬地行きは何台も来るけれど、北角行きが来ず、どんどんと待ち人が増えてくる。
北角行きが来ても、けっこう混んでる。明け方と同じだ。
「空いてるのが来るまで待とう。」と言ってたら、120號がやって来た。
行き先を見ると残念ながら跑馬地行き・・・だけど空いていて2階先頭席に誰も居ない。
「これ、乗ろう。」ということで、北角行きはあっけなくパスして、跑馬地行きに変更。
行き先よりも、120號に乗ることの方が大事(笑)。

途中で雲行きが怪しくなって、雨が。
銅鑼灣から右折して跑馬地行きは繁華街を外れていく。
すぐ前を白い車体の1台が走っている。
木立の中を走る路線は跑馬地線だけ。緑の中に白い車体が映える。

終点の跑馬地總站で120號を降り、小雨の中、小さな街を散策する。
1時間半後に街市の前に集合することにして、解散。
それぞれ好きな場所で過ごし、約束の時間に落ち合って トラム停へ。
ここで 【去】 の小さな明かりを見るのがお決まり。
何台か見送りながら、発車するたびにポツッと点灯しては消える 【去】 を眺めて遊ぶ。



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「そろそろ行こう。」と北角行きに乗り、軒尼詩道を東へ進み春秧街を抜けて北角總站へ。
ここにも【去】のサインが。
このささやかなサイン、きっと誰ひとり見たりあてにしたりしていないと思うけど、
毎日いつだって 点灯を繰り返しながら けなげに働いている。
北角の中でスーパーへ行ったり街市に入ったりして遊んでから、蕃薯苗へ。
飯を希望してた通りに菜飯とおかずを頂いて、英皇道へ出て筲箕灣行きのトラムに乗車。

乗ってる間に雨はやみ、終点の筲箕灣總站で下車して、すぐにまた解散。
お一人様自由行動になって 毎回まず確認するのは、
駅を見下ろすことが出来る角地のマックの いつものコーナー席が空いてるかどうか。
・・・残念・・・誰かが座ってる。
でも、せっかくだからとマックへ上がり、ポテトだけを買って窓辺の席から見下ろしてみる。
左右から広いガラス窓に囲まれる特等席のコーナー席 ほどじゃないけれど、
筲箕灣總站に入って来ては出て行くトラムたちを 上からずっと眺めていられる。

向かいの席が埋まってお客で混んできたから、出ることに。
金華街の露天市場を歩く。
野菜や果物をここまで上手に積み上げるのって、すごいよなぁ。
両側を忙しく観察しながら人に揉まれつつバスターミナルまで行き、バスを眺めて過ごす。

そこからぐるりと回って筲箕灣東大街に入り、街のはずれになる天后古廟へ。
お邪魔させてもらい、見よう見まねのお祈りだけをして、来た道を戻る。
途中で凍咖啡を外賣し、路地に入ってお気に入りのパン屋へ。
ここは他のパン屋と違って、ショーケースのようなものがほとんど無い。
焼きあげられたままむき出しになって並んでるパンや蛋糕や砵仔糕たち。
雞尾飽を一つだけ買い、筲箕灣總站すぐ前の廟の公園で おやつタイムにする。

集合時間まで休憩し、乗り場でトラムを眺めると、ちょうど堅尼地城行きが順番待ち中。
東の端の筲箕灣總站から 西の端の堅尼地城總站まで、
途中乗り換えなしで1本で全行程を乗って行けるのは、1時間に1台しかないはず。
これは乗るべきでしょう、、、ということで 迷わず乗り込み、2階先頭席へ腰を下ろす。



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お客はまだまばらだけど、後からトラムが次々に入ってきて待機しているので 発車。
太古前までは覚えているけど、そこからの記憶が無い。
眠っていたんだろうと思う。
目の前のガラス窓をあけたまま、風を受けながら眠っていたはず。
街の音やトラムの振動が子守唄になってくれたんだろうと思う。

太古を過ぎたのも北角を過ぎたのも覚えていない。
銅鑼灣の賑わしささえも覚えていなくて眠りこけてたんだろうけど、
パンパンッっていう、打小人たちがスリッパでお札をたたき続ける音で目が覚めた。
高架線下のここは、音がこもってよく響き渡る。
反対車線に居てもここに近付くと耳につくくらいの音だから、
お仕事中の打小人たちに近い西行きレーンだと、いやがおうでも起こされる(笑)。

ここからは、ウトウトしながらもお気に入りのポイントがいくつかあるので眠らない。
消えてしまった利東街の跡地や、お洒落になってしまう前に入ったことがあるPAWN。
金鐘に近付くにつれて迫って来る、オフィスビルや銀行たち。
トラムに挟まれるようになりながらも、トラムと譲り合いながら仲良く走る仕事自転車。
庶民的なエリアや猥雑な繁華街の雰囲気が消え、一気に入って行く高層ビル群の谷間。
中環へ侵入する直前に迎えるカーブのレールは、いつ見ても美し過ぎる。
そして、
香港島の象徴に例えられるビル群のすぐ根元から、ビルを見上げながら走れるトラム。
尖沙咀側から見る高層ビル群とは違った景観は、トラムだからこそ味わえると思う。



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中環から上環まで一気に直進し、突き当たりのウェスタンマーケットを右折する。
トラムの鳴き声が耳に優しい。
すぐに左カーブを曲がり終えたら そのまま海味街へ入り、この先しばらく直線が続く。
ホテルの前を通り過ぎるあたりからは、干物の匂いがトラムの中に遠慮なく入って来る。
ここからは、毎朝毎夕歩くエリアだから、退屈になって またウトウトし始める。

海味街に限らず、同じ場所&お馴染みの場所を何度通っても、本当は新鮮なはず。
ましてや歩道からじゃなく、トラムの2階席から見下ろすのだから、
地上からの見え方と違って楽しめる・・・はずなんだけど、半分眠ってる(笑)。
やっぱり、毎朝の朝活や昼間の散歩で 知らずのうちに疲れが溜まってるのかも。
そんな時、こうして揺られながら移動しつつ身体を休め居眠りできるのは幸せかも。

終点の堅尼地城に着いて、トラムが完全に止まった時に目が覚める。
筲箕灣から堅尼地城まで、こうしてずっと乗り通すと今回は2時間25分かかった。
以前、同じことをした時は2時間5分だったと思う。
あまりに長時間だったので、覚えてる(笑)。
ただ、途中に何度か居眠りしてるから、実際は長さを感じない。
・・・けど、「同じ電車でも 新幹線だったら東京からどこまで行けちゃうの?」と考えると、
こんなに狭い香港島なのに、ずいぶん時間がかかるもんだなぁ と思う。

ここでもやっぱり解散して自由行動。
寝起きでぼんやりしたまま、卑路乍街や街市周辺を散歩して、
途中の祥香茶餐廳で蛋撻を買い、海沿いの遊歩道に出る。
海に向いて並んでるベンチでは、
近くの店員さんが休憩時間にタバコをふかしてたり、静かに座ってる老夫婦が居たり。
ここは「海」って言っていいんだろうか?それともビクトリア湾からそのまま続く「湾」?
離島やマカオへ向かうフェリーはもちろん、ときどきジャンク船や警備艇も行き来する。



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街市の前で落ち合って 東へ歩き、石塘咀を抜けて西營盤に入り、夕食を選ぶ。
“ あれ・これ・それ ” の 真正豆腐坊で外賣し、部屋に戻ったら夕食。
炭水化物多めの日だったから野菜を摂らなくちゃね。
でも、おかずの下に隠れてるぎゅうぎゅう詰めの白飯を残さず平らげちゃうので、
やっぱり炭水化物の摂り過ぎかもしれない。
「まぁ、今は里帰り中なんやから、いいやん。」・・・ということにして、美味しく頂く。

太太がTVを観てる間に、空になった弁当箱を処分しに階下に下り、外へ出る。
ホテル前の徳輔道西。
夜だから暗いんだけど、やっぱり夜明け前の暗さとは違うのが不思議。
何が違いを感じさせるんだろう?
多くの人々の気配?路線バスやタクシーが行きかう台数?空気が澄んでるかどうか?
なんだろうね?と思いながら、やっぱりトラムが気になってカメラを向ける。

銅鑼灣や中環や上環の都市部方面から住宅街へ走って行くトラムには、お客がいっぱい。
1日のお仕事の疲れが出るからかな、やっぱりうなだれて眠ってる人が多い。
トラムで昼間ここを通る時に同じように眠ってる僕とは、向かう方向は同じでも意味が違う。
「すみません、里帰り中で。。。今日もお仕事お疲れ様。自宅でゆっくり休めますように。」
トラムの写真を何枚も撮って、部屋へ上がる。


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今日、早朝から夜まで ずっとトラムに遊んでもらえたことに感謝するばかり。。。

そんな日。


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by hongkonggaffe | 2016-01-17 22:24 | 香港のりもの | Comments(24)

雨の日は 雨の日なりの 楽しみを

ふだん仕事をしている日々だったら、朝から雨だといい気分だとは言えない。
「あぁ。。。雨かぁ。。。」
“ 仕事+雨 ” のダブルパンチのような。。。
だけど、
休日だったら雨も悪くないな。
「▲▲しなきゃいけない」みたいな予定さえなければ、むしろ雨だと落ち着くような気がする。
「ゆっくりしよう」「出掛けずに過ごすか」・・・雨天なりに、楽しめて。



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香港に里帰り中だと、日本の休日と同じことで、雨天だって歓迎気分になる。
“ 里帰り中 = 毎日が休日 ” だから。
日本に居ても香港に居ても、雨を味わう余裕さえあれば歓迎気分になるってことかな?

味わうだけの気持ちの余裕を持てていることに、すでに満たされる。
香港で、しとしと降っている程度の雨だったら、気持ちが落ち着く。
・・・新界で、文物径の歴史ある建物を巡ったり、遠くに山々を望んでたりしつつの小雨。
・・・街の路地を散歩してたり、早朝にまだ眠ってる都市部を散歩してたりしつつの小雨。
なかなかいいもんだね。

人が多くない場所だったら、雨傘や歩く速さを気にしないでいられるし、
気を遣わずにゆったり歩いて雨に濡れる周りの物を楽しむ余裕があるから。
だけどこれが、
「この人混みは何!?どこから人が湧いてくるの?」と思うしかない旺角や銅鑼灣だと、
小雨の中を歩くのは、自分には絶対に無理(笑)。



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小雨ですまない場合もある。
いきなり雨雲に覆われてスコールのような激しい雨がやって来たり、
弱まったり強まったりしながら ほぼ1日中降り続けていたり。
そんな時、
タイミングさえ合えば、乗り物に乗って楽しんじゃうのも面白いと思う。

路線バスの2階から眺め通す雨の道や街は、
都市部でも新界の外れの方でも楽しめて。



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広めの横断歩道の前で信号待ちになると、
一斉に渡り始める人々の傘の花が開く。
一番見応えがあるのは、やっぱり銅鑼灣のSOGO前のスクランブル交差点。
苦手な銅鑼灣だけど、見下ろしてるぶんには楽しめる(笑)。

雨が降っていなくても、ただでさえ見応えのある交差点の群衆。
そこに傘の色と動きが加わるんだから、雨の都会を俯瞰してるような気分。
色が交差しながら、それぞれの花がちゃんとぶつからないように歩いてるんだよねぇ。
雨天時の交差点の最前列で、バスやトラムが止まってくれたことが1度もないから、
自分の目で見たこともカメラで撮ったこともない。
いつか、香港最大の雨傘の開花を間近で見てみたいな。



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香港島側だと、トラムの先頭席から眺めるのが楽しみ。
特に夕方以降~夜なんて、きれい。
雨粒が光を引き立ててくれるような気がして。

窓ガラスに溜まった雨粒に焦点を当てれば、トラムの速度に合わせて雨粒が形を変える。
窓ガラスの向こうの景色に焦点を当てれば、雨粒の数だけ光が灯って散らばる。
昼も夜も飽きずに遊んでいられるのは、雨のおかげ。
肉眼だと見逃したり見えなかったりする模様を眺められるのは、カメラのおかげ。



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乗り物だったら、バスやトラムだけじゃなくて、スターフェリーもいいかも。
雨に煙るヴィクトリア湾。
7分間の乗船を雨と一緒に楽しめそう。

楽しむなら、やっぱり下層階に乗らないと(笑)。
上層階と違って 壁や窓が無いぶんだけ、雨に近づける。
手が届きそうな近くに横たわる湾の水面(みなも)に雨が模様を作る。
潮の香りと、雨の日ならではの ぬるい香り。
その香りにディーゼルエンジンや床のワックスの香りが混じる。



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濡れる?・・・・・・濡れる(笑)。
あまりにもひどい風雨の時には、セーラー服の皆さんがビニールカーテンを引いてくれる。
けど・・・・・・濡れる(笑)。

そもそも、日常の中で、雨の日に好んで船になんて乗らないよね。
あり得ない。
船旅でもしてるならいろんな天候にも出会うだろうけど、ちゃんと雨からは守ってもらえる。
なのにスターフェリーの下層階だと守ってもらえる物が少ないわけで・・・。
だから、やっぱり特別な7分間になるんだと思う。



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1度だけヴィクトリア湾に雨のスポットが現れたのを見かけたことが。
西營盤のホテルの窓から偶然見かけた雨のスポット。

「馬の背を分ける」と言われるように、
ほんの一部分だけに雨が降り下りていて。
周りは晴れているのに、雨雲がいたずらした一帯だけ雨の柱としぶきが立ってて。



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スポットのすぐ外に居たフェリーが、まさに雨の柱の中に入って行く。
うわぁ、どんなんだろう?
降ってない場所に居て前方に雨を見て、
その中へある一点から突然入って行ってシャワーを浴び、
またいきなり降っていない部分に入る・・・。
「運賃は少々高くなるけれど、そういうコースをご用意してます。」だったら、
ぜひぜひ乗ってみたいと思う。

香港では、雨を(雨も)楽しもう。
なにも街のSCしか雨宿りが出来ないわけでもない。
・・・テントの下に避難しても、店の主人は快く受けてくれる。
少々の雨だったら、散歩をやめちゃうのは もったいない。
・・・何度か歩いたことがある道や公園が、新鮮な顔を見せてくれる。



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さすがに、ガイドブックや香港案内パンフには、雨天時の写真は出てこないものね。
雨降りの香港島の表情なんて、載ってるのを見たことが無い(笑)。
でも、
・・・というか、
だからこそ、
自分だけの “ 雨の日の情景や情緒 ” を見つけて楽しんじゃうのも良いと思う。
まだ紹介されていなかった香港の顔を 自分で見つけて楽しんじゃうんだから。

・・・なぁんて。
やってみたこと半分、まだ味わっていない or 見つけていないこと半分。
香港に滞在してる間に 雨に恵まれたら、もしかするとチャンスかも。
狙って、は 不可能だから、気まぐれ天気に任せたまま、楽しみにしていたいと思う。

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by hongkonggaffe | 2015-12-16 21:42 | 香港ふうけい | Comments(18)

トラムの運転士さんたち  ~ 彼は cool ? それとも・・・?(笑) ~

訪港するたびに、忘れがたくて顔を覚えちゃう人っているものです。
いろんな場面であるけれど、思いもしなかったアクシデントで印象付いちゃった人とか。

たとえば去年の7月、ホテルで助け出してくれたレスキュー隊の人の顔。
ロビーのフロアすぐ上で止まってしまったエレベーターのドアをこじ開けて、
ガガッと入って来たレスキュー隊員さんは、
防護服とヘルメットで顔が半分隠れてたけど、やっぱり顔は覚えてる。 

たとえば今年の1月、キャセイのラウンジスタッフの顔。
僕のジャケットに大量のソースをドバッとこぼした後、謝罪も対応もなかったスタッフさん達、
やっぱり顔は覚えてる(笑)。

アクシデントっていうのは、思い出としてやんわりと丸められて記憶に残り、
その時の相手の顔と共に けっこう覚えてるものです。



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アクシデントじゃないけれど、トラムの運転士(司機)の中にも、顔を覚えてる人が。
その内の一人は、女性の運転士さん。

ウチが体験した限りだと、トラムの運転士は男性ばかりなのだけど、女性がお一人だけ。
トラム運賃がまだ2$だった頃に初めて見かけたとき以来、
毎回のように出会う、いつも黒い腕時計をはめている女性運転士さん。
ウチはトラムに乗車する回数やトラム沿線の歩道をテクテク歩くことが多いからだろうけど、
年1~2回の訪港なのに、必ずと言っていいほど見かけるのです。

それは乗ったトラムがそうだった時ばかりじゃなくて、
信号停止中の時に、トラム駅で待っててやり過ごした時に、走り去る時に・・・と いろいろ。
HONGKONG TRAMWAYS Co に、一体何人の運転士さんが居るのか知らないけれど、
縁あってか、目を引くからか、記憶は毎回濃くなっていきます。
見かけるたびに、カッコいい・・・She is cool (笑)。



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今回9~10月の訪港では、記憶に残る運転士さんがもう一人増えました。
cool か、どうか、ちょっと分からないんだけど。。。

とある日の夜、時刻が遅いし疲れていたので、中環から西營盤までトラムに乗ったのです。
歩ける距離だけど、まぁ、乗って行こうということになって。
普段なら2階へ上がるんだけど、すぐ降りるのだから1階でいいねと。
で、1階なので運転する様子や前方を見ていたくて、車両の前の方に。

ふと自然に目を向けた運転士が、初めてお見かけするタイプの人でした。
「おぉ~っ!」と見入っちゃって、前方の風景なんて全然目に入らない(笑)。



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どうも顔がよく見えないぞ?と思ったら、マフラー?ネックウォーマー? で覆面の彼。
排気ガスから守ってるんか?寒いんか?(寒くはない夜)と思ったら、
いやいや、耳の上こそ寒そうな刈り上げヘア(笑)・・・刈り上げ? というか、モヒカン?
イケてます。
“ 運転士が若者 ” というだけでも珍しいけど、それに加えて個性的なお兄ちゃん。

トラム駅でお客が乗り降りする時は車内ミラーと乗車口モニターを注視してるけど、
信号待ちの停止中や、直線道路の運転中は、しきりに髪を気にして右手で整えてる。
・・・整える髪の部分は、少ないんだけど・・・(笑)。

ヘアスタイルの乱れを気にする割には、窓を開けてるから、
走る間ずっと、モヒカンのてっぺんが風になびいてる。
うはは、ステキ。
風を切って走るオープンカー状態は、そりゃぁ気持ちが良いのは分かるケド。。。

トラムらしい速度 ( でも、やや早め ) で運転してくれてるんだけど、
なぜか、右足が左足の上にのっかってる。。。
をいをい(笑)。
新型トラムは足元部分がドアで仕切られてるから見えないのだけど、
トラムって、片方の足だけで運転可能でしたっけ?
足元には、ペダル操作って何も無いのでしたっけ?
背の高そうな彼だから、あの狭い運転席で足のやり場に困るのは分かるケド。。。



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「彼はどんな男性なんやろ?」
「やっぱ、トラムに特別な想いを持ってるんやろか?」
「彼の今までの体験や信条があっての、運転士の選択やスタイルなんやろか?」
大きなお世話だと思いつつも、なんだか気になっちゃって(笑)。
“ トラム運転士って、一般的にはこんな感じの男性達 ” っていう勝手なイメージが、
ガラガラガラーッと崩れていく体験は、新鮮でした。

幹線道路の真ん中を
バス ・ トラック ・ 自転車 などに惑わされること無く、マイペースで走行するトラム。
トラムの運転士さん達って、あの女性も他の男性運転士も、皆カッコいい。
It's cool !
初めて会ったこのお兄ちゃんも cool? それとも運転は danger? (笑)

残念だったのは、短区間しか乗っていられなかったこと。。。
中環から西營盤までの新鮮体験は、あっという間でした。
後ろ髪を引かれながら降りて、遠ざかるトラムをずっと見送っちゃいました。
次回も乗り合わすことは出来るかな?
トラムに毎回目が行く僕だけど、これからも ますます目が離せなくなった夜でした。

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by hongkonggaffe | 2015-11-30 21:19 | 香港のりもの | Comments(8)

そっと優しく起こしてくれる 香港製造の目覚まし時計

学生時代から つい3年前まで、四角い黄色の目覚まし時計を使っていました。
目覚まし機能を使わなくなってからも、ん10年のあいだ、よ~く働いてくれたなぁ。

セットした時間になるとグリーグ作曲の【朝】という曲がデジタル音で流れた目覚まし時計。
出勤時間が早い日だった頃は、この【朝】という曲で起き上がらなきゃいけないのが辛くて、
これが鳴り始めると「あぁ~・・・なんだよぉ~・・・もう朝かよぉ~・・・」となるわけで。。。
そのおかげで、グリーグの この 【朝】という曲は、今でも好きじゃありません(笑)。

さらに言えば、曲が流れ始める寸前に「カチッ!」と目覚ましのスイッチが入る小さな音。
昔の目覚まし時計やタイマーって、設定音が鳴る寸前に「カチッ!」と音がしませんでした?
時計の内部でスイッチが入る音なのかな?
もう、あの 「カチッ!」が 眠ってる自分に聞こえちゃう。。。
そして次の瞬間、情け容赦なく【朝】が流れ始めて、完全に たたき起こされちゃう。。。
“ 爽やかな朝の様子 ” を表現して作られたはずの曲なのに、ちっとも爽やかになれん!!
・・・というわけで 、
「カチッ!」 ~ 【朝】 の一連流れは、本当に いまいましい音だったのです(笑)。



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香港島の徳輔道西に面したホテルに泊まることが多いのだけど、
早朝に1台目のトラム(叮叮)が通過する音で目が覚めるんですよ。
普通のトラムじゃなくて 始発のトラムでもない、
始発の前に1日1回 早朝だけ走行する “ 線路点検トラム ” の音。

滞在する季節によって、日の出の時間や 普通のトラムの始発時間が違うので、
この “ 線路点検トラム ” が通過する音を聞ける時刻も違ってきます。
夏だと、うっすら明るくなり始めた時刻での目覚まし音。
冬だと、夜明け前のまだまだ暗い時刻での目覚まし音。

今回の9~10月の滞在では、毎朝5:10くらいに聞こえてきました。
日の出30分くらい前のタイミングで 線路点検トラムの音が近づいて来て去っていくと、
「あ、200號か300號が通過したな。」と目が覚めるわけです。
( ふだんはお目に掛かれない “ 線路点検トラム ” の車体は、 こちら の記事。 )

これをベッドの中で聞くという事は、この朝は、もう200號と300號に出逢えないという事。
1日1回しか見られない貴重な2台に逢う予定でいた朝は、
「あーぁ、間に合わんかった。」と少しだけ失敗した気分でベッドから起き上がるしかない。
徳輔道西沿いのホテル滞在では、2台に再会することも早朝散歩の楽しみなので。



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ここで言う “ トラムの走行音 ” っていうのは、カタンカタンっていう一般的な音じゃなくて、
トラムがカーブを曲がるときに必ず出す “ 鳴き声 ” のこと。
あの独特な鳴き声って、どうして出るんだろう?
何が鳴かせているんだろう?

いまだに正しく知らないのだけど、
カーブの時に、左か右に車重がかかるぶんだけ、車輪とレールが強くこすれ合って、
そのこすれた音が車両に響いて大きく共鳴するから鳴くのか?
それとも他の原因で鳴くのか?

そのたびにレールには1日で数え切れない回数の負担がかかっているからこそ、
あんなに頻繁に線路と線路付近の地面を掘り起こして工事しているのか?
とか、
酷使するレールだから、毎朝始発前の点検が必要で線路点検トラムが走るんだろうな
とか、
あれこれ想像するだけ。
・・・鳴き声が生まれる本当の原因は、まだ分かりません。



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・・・というわけで、トラムの鳴き声は、かすかに聞こえる優しい目覚まし時計。
上環の徳輔道西沿い(トラム沿線)の イビス か 60WEST に宿泊している場合なら、
何階の部屋に居ても(今回ウチは19階)穏やかに目覚めさせてくれます。

山側へ1本入った皇后大道西沿いの LBP だった時でさえ、
あれだけビルやマンションを挟んでいるのに かすかに聞こえてきて、
心地良く目覚まし時計代わりになってくれたことがありました。
ちょうどカーブから皇后街が皇后大道西まで谷間のようになって延びて来ているので、
静かな早朝なら、小さな音でも建物の壁が反響板になって伝わるのでしょう。
そのLBPから少ししか離れていない バタフライ・オン・ハリウッド の部屋まで来ちゃうと、
荷李活道公園の広い空間で音が散ってしまうからか、聞けたことがありません。




(qountaさんというかたがUPしていらっしゃった映像です。上環總站を出たカーブから、
  鳴き声が入っています。動画終了の そのすぐ先に、文中の2ヶ所のカーブ ↓ が。)


いや、けっして眠りの邪魔をするほどの音じゃないんですよ。
トラムに興味が無ければ、まったく気にならない聞こえないほどの音だから大丈夫(笑)。
ホテルの部屋まで届く鳴き声をあげさせるカーブは、永樂街の角と、皇后街の角の2ヶ所。
このゆるい2ヶ所のカーブが存在しててくれることに感謝です(笑)。

同じトラム沿線のホテルでも、西營盤の ラマダ(最近別名に変わりました) だった時は、
その近辺にカーブが無くて直線のレールだけなので、鳴き声は聞けませんでした。
馬力を出す時のモーター音が大きく変わる音と、通常のカタンカタンの音が聞こえるくらい。
・・・やっぱり、カーブに差し掛かって 車重を片側にかける時だけ、
遠心力に負けないように トラム君が「おぉ~っとぉ~!!」と踏ん張る声なんだろうな。
そんな気、しません?



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眠りの中で、かすかに聞こえて、優しく目覚めさせてくれる “ 線路点検トラム ” の鳴き声。
寝ぼけながら、 「んんん・・・今日も香港に居られるんやねぇ・・・うひひ・・・」 と、うとうと。
あの、いまいましかった “ 「カチッ!」&【朝】 ” とは、大違い(笑)。
トラム音が設定された目覚まし時計が もし発売されたら、絶対に買うだろうなぁ。
着うた・着メロみたいに 鳴き声と走行音 が入ったアプリがあるなら、スマホだって買うぞ。

ちなみに、
日本の日常で、
“ 「カチッ!」&【朝】 ” が もしも聞こえてこなくても100%目が覚める自信がある朝が。
・・・。
・・・。
午前便で香港へ向かう出発の朝ですな(笑)。
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by hongkonggaffe | 2015-11-22 16:13 | 香港のりもの | Comments(12)

出歩いた場所 & 散歩とトラム旅を楽しむためには始発駅へ! ~ 中秋節の香港 その2 ~

~ 追記 ~
いつも記事UPした翌日あたりに、校正しながら記事の見直しをするのですが、
本記事でも、始発トラム事情について少し書き加えました。




今回は、上環(正確には かなり西營盤寄りの場所)のホテルに宿泊しました。
その理由については、また いずれ書き残しておこうと思います。
   ★ やっぱり団体客を取らないホテルが良いかな。
   ★ 滞在日数を考えると宿泊費を抑えたいな。
等々の理由で。
里帰りのたびに頭を悩ます理由ですけれど(笑)。



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恒例にしている 【 滞在中に香港から自分に宛てて出すポストカード 】 。
今回も その中の一部が今朝 届きました。

投函日から7日間かかって届いてるのは、日本に到着しても おらが町が遠いからか?
でも、いいよねぇ、ポストカードは 片道たった3.7$で飛べる。
今どきの1$≒16円計算なら、60円しないんでしょう?
人間のエア料金を考えると、ポストカードって いかにおトクに飛んでるか。。。
。。。あぁ、できれば自分がシールになって貼られて飛びたい。。。



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ここでは、そこに書いてある “ 出歩いた場所 ” を。
( いずれも発着点は上環のホテルなので、始まりと終わりの「上環」は省略。)

  ◎ 台北経由で香港機場~ホテルチェックイン~石塘咀
  ◎ 西營盤~石塘咀~中環~佐敦~西貢~觀塘~尖沙咀
  ◎ 西營盤~石塘咀~堅尼地城~太古~觀塘~藍田~中環
  ◎ 西營盤~石塘咀~堅尼地城~上環~銅鑼灣~大坑
  ◎ 西營盤~石塘咀~西營盤~上環~大坑
  ◎ 長沙灣~深水埗~旺角~西營盤
  ◎ 赤柱~北角
  ◎ 西營盤~銅鑼灣~灣仔~將軍澳~上環~中環
  ◎ 西營盤~石塘咀~荃灣~おひとりさま自由行動(こえだ:上環、太太:堅尼地城) 
  ◎ 中環~尖沙咀~九龍城~土瓜灣~北角
  ◎ チェックアウト~香港機場~台北経由で なぜか 日本へ。
       ・・・何か書き落としてるかも・・・。

今までブログに来て下さっているかたの中には、
「おや?元朗が入ってない?!」 とか 「あれ?筲箕灣は?」とか 気づくかたも?
・・・そうですよねぇ、故郷というのは何日いたって足りないもの。
また次回のお楽しみです。

こうしてポストカードの記載をあらためて書き写してみると、
“ 上環のホテル出発~西營盤~石塘咀(まで歩く) ” のパターンが いかに多いか(笑)。
上環から西營盤~石塘咀に向けて歩くのは、単純な理由があるんです。
  その①・・・かなりの回数かよった粥麺店(粢飯・炒麺・粥・腸粉・咸豆漿・点心)がある。
  その②・・・その粥麺店の流れで西へ少し歩けば、トラム始発駅が石塘咀にある。
この2つが理由です。



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滞在中はトラムに乗りたいばっかりのウチ・・・でなくても、
どなたにでも、トラムの始発駅というのは魅力的ですよね。
   ☆ なにしろ絶対に乗れる。
   ☆ しかも、望むなら かなりの確率で2階先頭席に座れる。
   ☆ 発車するまでずっとトラムの車体を観察していられる(どうでもいい?)。

上記の その② のトラム始発駅ですが、石塘咀の始発駅は本当に便利(穴場)です。
地図で言うと石塘咀の“山道”西側にあるループ状の線路部分。
ギリギリで写っていないけれど、記事の写真3枚目右後方。
東から「屈地街電車廠」という行き先を出して来るトラムが、折り返し運転をする場所です。

ここからの乗客が少ないのは、
「開通済みのMTR堅尼地城站の方が近いし早い」という理由があるからかも。
それでもやっぱり近辺の住宅から出て来てトラムを利用する乗客はいますが、
その人々は、もう1駅 or 2駅ぶん進んだ屈地街か水街から一斉に乗るので、
やっぱり始発駅は空いているのです。
もっと西の堅尼地城からやって来るトラムは本数が少ないだけに混んでるけれど、
このループ状始発駅には堅尼地城発のトラムは回りこんで来ないので、影響しません。

じゃあ、ホテルからもっと近い上環站の始発はどうなのか?というと、
場所がら利用客が多いし、
朝の時点では東の車庫からここまで到達しているトラムや折り返し車両がまだ少ないので、
混み合ったり 待機している車両が少なかったりする傾向があります。
だから空席にも期待できず、待ち時間もかかっちゃうんじゃないかな。



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・・・というわけで、ウチ的にはお薦めな 石塘咀の始発トラムを利用する方法。
今、ホテルが増えてきたり人気が出てきている上環~西營盤あたりのエリア。
ここに滞在することがあったら、
「朝食に向かったりちょっとだけ散歩を楽しんだりしながら石塘咀の始発駅まで行く。」
という選択肢があっても良いような気がします。

空き空きのトラムに乗り込み、選び放題の席に座って身体を休め、トラム旅を楽しむ。
悪くはないでしょう?

じつはこういうことって、なにも石塘咀じゃなくても出来ます。
銅鑼灣や大坑・天后で遊んでて、電気道を散歩しながら北角へ行き、始発トラムに乗る。
太古や鰂魚涌の後、やや頑張って歩くかMTRで少し動いて筲箕灣から始発トラムに乗る。
今居る場所から始発駅が近いなら、そこへ歩く途中と始発トラムとを選ぶのはお薦め。
トラム始発駅がある堅尼地城や筲箕灣や跑馬地で過ごしている時なら、もちろんです。



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マイナーながらも、銅鑼灣にも始発駅がある事をご存知でしょうか?
ビクトリアパーク(維多利亞公園)や中央図書館に近い RegalHK Hotel の横に、
ひっそりとループ状の始発駅があります。
「え?・・・ここ?」って思うくらいの ひっそりさ(笑)で。
正規の駅なのかどうか判断がつかず、乗っていいかどうか迷う雰囲気だけど、
休憩している運転士(司機)さんに咎められたことは今のところ1度もありません。
今回ウチは使わなかったけれど、前々回までは ここから何度も乗っています。
まだ利用できるはずだけれどなぁ。

「銅鑼灣と言えばSOGO」という印象の香港大厦前からはドッと利用客が乗りますが、
1つ手前だけなのに始発の回転場で待つ人は少ないのです。
ここを使えば、銅鑼灣に居た時に、北角始発駅まで歩かなくても済みますよね(笑)。

こうやって考えると、トラム始発駅(同時に終着駅)って、よく考えられて設置されてる。
東西を結ぶ筲箕灣と堅尼地城にあることはもちろんだけど、
その中間地点の北角と銅鑼灣にも 折り返しが出来る発着駅がちゃんと作られてて。
もともとは HongkongTramWay側 の諸々の都合と交通事情で
折り返し運転が可能な場所を確保してあるのだけれど、
それはそのまま利用客にも都合良い位置にあるんですよね。



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さて。
「上環~西營盤~石塘咀に向けて歩く、単純な理由」の1つめ・・・・・・。
上記 その① の粥麺店での朝食(早餐)は、今回お気に入りの2店になりました。
前まで気になってはいたものの、ゆっくり味わえたことがなく。
お馴染みだったはずのエリアでも、新規開拓を楽しみたいですし。
勝手知っているようでも、入ってないお店や入ったらハマってしまうお店があるものですね。

それはまたいずれ書き残しておきたいと思います。
中秋節の香港シリーズ、よろしかったら また お付き合いくださいね。018.gif
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by hongkonggaffe | 2015-10-10 17:19 | 香港ふうけい | Comments(18)

朝活の折り返し地点は 245番ビールくんと西營盤支店 ~ 新釗記でのこと その3 ~

夜明け前の暗い中、街が目覚める前に欠かせない早朝散歩。
上環か西營盤に泊まる時だと、歩くのはトラム沿線の徳輔道西か皇后大道西。
朝活の〆に太平山街の科記咖啡餐廳へ入るので、
皇后大道西は帰り道にして、スタートや往路は徳輔道西が中心。
この日の朝は5時少し前。ずんずん歩いて、いくつかの定点観測地点で確認。
「ここは、よし。」 「ここも異常なし。」・・・指差ししつつ散歩して回ります(笑)。



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夜明け前だから、徳輔道西を疾走するクルマは ごくわずか。
24時間営業のコンビニに報紙(新聞)の束を届ける配達車か、
仕事し始めたところか 終夜営業を終えて帰るか の的士(タクシー)か、
各地点で運転手達を拾って営業所まで乗せて回る バス会社の送迎バス か、
・・・それくらい。それだけに、どのクルマもすごいスピードで疾走していきますけど。

朝以降だとクルマとトラムで埋まる徳輔道西が、夜明け前はガラ~ンとしてて、
クルマも人影もなく、別世界のように静か。
こういう時間帯の様子は、以前は「香港らしくない」と思ってたけど、
このギャップあり過ぎの様子は「香港らしい顔かも」と、いつからか思うようになってきた。



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脇道に入ったり出たりしてぐるぐる歩き、徳輔道西が西邊街と交差するあたりに来たら、
徳輔道西の道の中央に出て、そのまま線路の上を歩くのが気持ちいい。
時々走ってくる配達車やタクシーに気をつけつつ、線路の上をヨタヨタふらふら。
トラムはまだ始発前だから安心して歩けるし、
始発前に2台だけ走ってくる線路点検保安トラム(ドクターグリーン)が もし近づいてきても、
背後の東方面から走行音とカーブであげる鳴き声がかすかに聞こえてくるので、
静かな街の中ですぐに気付ける。

西邊街 → 水街 まで、一駅ぶんを線路上で歩くと、
目の前正面に居てくれるのが245番のビールくん。(番号はそれぞれ設置地点の表示)
どうでしょう?これ、ビールに見えません?
ん?ソフトクリーム?・・・どっちに見えます?
英国統治時代のなごりでそのまま使われている、道路中央の安全地帯の標識です。

この245番ビールくんも定点観測のひとつ。
「グラスは傾いていない。泡もこぼれていない。よし、異常なし。」
この点検を終えたらレール歩きをやめて、左の歩道に入り、すぐ先の新釗記へ。



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開店時間の6時には、タクシー運転手やトラム運転士が居ることが多いかな。
「タクシー運転手が集まる店は旨い店」と一般的には言うけれど、
この新釗記はそうではなく(不味くはないけれど:笑)、
【一晩ここにタクシーを停めて帰宅してた運転手たち】が乗り込む前に朝食を摂るから・・・
・・・だと思われます。
HongKongTramwayのジャケットを着てる人たちが何人も居るのは、
この新釗記から湾側へ歩くと本部(トラムデポ)がすぐ近くにあって、
朝6時から営業してる広めの茶餐廳が、この辺りだと新釗記くらいだからです。

1日の仕事始めの前に朝食を摂ってる男衆の中に入って行き、
1日の遊び始めの前に朝活で紙コップ1杯の奶茶を外賣する男(僕)。
「皆さんお疲れ様です。すみませ~ん、休暇中で~す。今日も遊びま~す。」と店を出て、
再び245番ビールくんの安全地帯へ。



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奶茶をすすりながらぼ~っと西方向を眺めて待ってると、
トラムの始発一番車両が眠たそうにゴトゴトやって来ます。

ここでトラム駅のひさしの中に入っちゃってると乗ると思われてドアが開いちゃうので、
迷惑をかけないように245番ビールくんからは動かず。
泡の上に奶茶をのっけて、1台2台と続く運行し始めたトラムの観賞。

いちいち手を振ってみるけれど、期待するほど振り返してくれないのは当たり前(笑)。
だけど、
タイミング良く245番ビールくんの上の信号が赤になって信号停止になると、
ニヤッとしてくれたり 片手を上げてくれる運転手さんもいます。
そうなると、振っていた僕の手を いっそう大きく振り返すのは 当然です。



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東の空がだんだん白くなってきて、グラデーションの紺色の空が表れます。
でもね、雨の夜明けもいいんですよ。
雨滴がかからないようにレンズを向けるのは大変だから 撮ることを諦めてるけど、
雨天だと、晴れてる時よりも明かりの数が倍になるんですよね。
濡れた徳輔道西に新釗記やトラムやビールくんの明かりが映り込んで とてもきれいで。

こんな心地よい朝のスタート、訪港のたびに何度繰り返しても 飽くことはなく。

季節によって夜明け時刻は変わるけれど、
7時開店の科記に向けて往復する上環~西營盤の街。
245番ビールくんと新釗記の組み合わせは、香港の朝ならではの 折り返し地点です。
大角咀で泊まった1月は この場所まで定点観測に行けずに科記だけで終わったので、
次回こそ逢いに行かなくちゃね。

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by hongkonggaffe | 2015-08-17 21:26 | 香港ふうけい | Comments(22)

路面標示に ( にも ) 見惚れる日々

猛暑日が続くようになってきた おらが町、道路のアスファルトがとけそう。
クルマを運転していると、行く手の遠くに見えるのは 逃げ水。
逃げ水を見かけるのも、真夏の風物詩かもしれませんね。



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日本で自分で運転してるぶんには、普通に道路を見通すけれど、
訪港中についつい目が向くのは、道路の路面標示。
バスやトラムの2階先頭席に座っていると、道路に描かれた文字にも目が行きます。
この座席に居ると、路面標示も通りかかる人々や風景も気になるから、忙しい。
左目で路面標示を楽しみ、右目で風景を楽しむ。
・・・出来る?・・・そりゃ出来ん・・・だから忙しい・・・。

窓から見下ろしてると、いろいろ楽しめます。
香港では、英語と漢字の両方で書いてあるのだけど、
「この英語名、なるほど漢字だとこうなるんだよね。」と改めて面白かったりして。



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“ 巴士站(バス停) ” ・ “ 電車站(トラム停車駅) ” ・ “ 電車綫(トラムレーン) ” 。
路面標示だから乗り物の名前が入ってるのは当然なんだけど、
乗り物好きな自分だから、いちいち反応します。
「 ♫ 巴士~、バスバス~ ♫ 。」 とか 「 ♫ 電車~、トラムトラム~ ♫ 。」
声に出さず、先頭席でニヤニヤしてる(と思う)。

乗り物名じゃない標示も好きだなあ。
下り坂やカーブ手前で見かける “ 慢駛 ” なんて、
「スピード注意 減速せよ」よりも「ゆっくりね~」っていう、ほわんとゆるいお願いに見えて、
「 まんし~、まんし~ 」 と日本語読みしたくなって(読めないし:笑)なんだか可愛い。
そんなこと思いながら見下ろしてます。



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“ 乗り物名 ” でも “ 走り方 ” でもなく、地名もいいな。
ここから先につながる行く手の地名なんて、地図で見慣れた漢字なのに、
道路に大きく横たわってると、あらためて惚れ惚れして(呆)。

個人的に好きな地名だと、特にそう感じるのかもしれません。
香港に居るのに【香港】の文字を見ると「香る港だなんて・・・参りました。」と再敬礼したり、
香港スピリッツの象徴 “ 獅子山 ” の【獅子】を見ると感じるものがあったり。

その地名の中でも、街の名前ではなく特定の道路を名指しで示す場合もあります。
“紅棉路 Cotton Tree Drive ” なんて、何度見かけても「良い名前の道だよね」と思って。

枝いっぱいにオレンジ色の花を咲かせて着飾った木が浮かんでくる(妄想)のですが、
開花時期に行って紅棉の花を愛でたことが無く、
木々が花を纏ったらどんな表情の道路になるのかは、想像するしかありません。
そもそも、実際にその木々があるのか 由来によるのか も 不明。
この道路名一つに惹かれて「行ってみようよ」とバスで通ったことが2度ありますが、
どの木なのかさえ分からないまま・・・・・・やっぱり次回は歩いてみなきゃね。



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半山區の方面に向けて途中から名前を変えるこの紅棉路、
区間が短いだけに、さらに特別感を感じます。
道路名なんて滅多に出ないのに、なぜこの道が名指しで路面標示にされているのか?
ピークトラム始発点につながるから?・・・いやぁ、観光名所だったら他でも見かけそうだし。
婚姻登記所に近いから?・・・あぁ、おめでたい場所だから、なんだかあり得そうな。
・・・などなど、あれこれ想像。
花の咲く場面といい 標示の採用になった理由といい、妄想は膨らむばかり。
勝手なものですねぇ、気になってる事や気に入ってる事は、あれこれ都合よく考える(笑)。



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見かけると、ついつい目で追う路面標示。
ただでさえ忙しい先頭席に居ながら、さらに自分を忙しくしてくれます。
どうして惹かれるんだろう?

その理由はよく分からないけれど、
確実に言えるのは「僕は香港で絶対にクルマの運転をしちゃいけない」という事ですよね。



~ 追記 ~

ちなみに、
英国統治時代の面影が残っている路面標示として、次のような物もあります。
これは、横断歩道の手前にあるギザギザ標示。
「この先に、信号の無い横断歩道があるから、気をつけて。」という注意喚起。
日本にも、ひし形でありますよね。

英国の名残を残しているものって次々と消えてしまいましたが、
こうして健在な物があると、なんだか嬉しいです。


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英国と言えば、Beatles。
あの有名なアビーロードの世界です。
クルマの左側通行、ダブルデッカーバス、ポストに辛うじて刻印が残ってるエリザベス。
他にも見かけるような・・・。


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by hongkonggaffe | 2015-08-02 19:59 | 香港ふうけい | Comments(24)

走り続けてきたトラム 走り続けていくトラム ~ 香港というテーマパークのアトラクションたち その4 ~

トラムと同じ西の発着点(堅尼地城)までMTR(地下鉄)が開通したことで、
打撃を受けているトラムの運営会社(香港電車有限公司)。
対抗策として試み始めたのが、前記事で触れた冷房完備車両の導入です。
存続のためには新しいものを取り入れ、何かを削らねばならない・・・。
一介の観光客の想いは安易に出せないけれど、
香港に暮らす人々の中にも、それぞれ賛否両論があるようです。
天秤にかけることは難しいけど、 “ 運営できなくなる = 消滅する ” ですし。



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昔からずっとずっと愛されてきている人々の足、トラム。
今年で111年を迎えます。
昨年の訪港で何度も見かけたのは、
110週年紀念 ( 香港では 「週年」 「紀念」 と書きます。 ) のラッピングを着せてもらって、
誇らしげに走っているトラムでした。

とある日、乗っていた車両の前に そのトラムが。
110週年を謳うラッピングは、ちゃんと110号車が着せてもらえているんですよ。(笑)
粋な計らいをサラリと・・・「さすが香港電車有限公司!」とニッコリしつつ付いて行きました。



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何年前に撮ったのか記録していないんだけど、
車両をラッピング広告で包んで着飾る以前のトラムは、
深い緑色のシンプルな姿だったんですよ。
広告は貼られていたけど、部分的で。
でも、そうなる前からすれば、 素の車体に広告を貼る って、大きな1歩だったんでしょうね。
トラムが “ 走る広告塔 ” としてすっかり定着している今、
素の姿の車両って、なんだか新鮮な感じがしませんか?



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まだそれほど広告契約が取れなかった時代、
後ろの車両の側面には Hongkong Tramways Limited (香港電車公司)の輝く文字。
これはこれでカッコイイような。

以前(上) と 今(下) と、どちらも発着駅の筲箕灣の回転場。
東の端まで走ってきて、ここで くるりと回って折り返し、
香港島の東~西を何往復もしています。

働き続けるトラムくん、
ここ筲箕灣でも西の堅尼地城でも、
終点としてお客を降ろし、ほんの10分ほど停車していて、
始発としてお客を乗せたら、休憩を終えて また街へ出て行きます。
バス・ミニバス・タクシーに追い抜かれつつマイペースで走り、
何往復かして1日働き続けたら、「あ~今日も働いた~」とマイホームへ帰宅。



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トラムのホームタウンは、東の西灣河 と 西の石塘咀 。
労働日数によって判断されるのかな?
石塘咀のマイホーム ( TramDepo = 電車廠 ) では、手厚くケアしてもらえます。

シャワーを浴びて すっきり爽やか。
着古してきた衣装も たまには着せ替えてもらいましょう。
広くて大きな屋内点検場で 体調もしっかり診断してもらわなくちゃね。
待機場で十分リフレッシュしたら、日の出前後の出勤時間。
運転手(司機)さんが停止バーの通過前に記録を入力したら、また街へ元気にGo!



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緑の衣装の頃から 華やかな衣装になった現在まで、
年月を経ながら走り続けていられるのは、
こうしていつもきちんとケアしてもらい大切にされてきたからかも。
そして何より、香港の人々に愛され 頼りにされてきたからかも。
111年目を迎えた今年からも、ずっとそうでいて欲しいです。

トラムから街の風景を眺める人は、きっと多い。
幼い頃から馴染み親しんできてて。
母親に促されて降りる直前まで、バーを握ってずっとこうしてたこの子のように、
2階の窓に貼り付いていた日は、誰にも1度はあるんじゃないかなあ。
風景と匂いと音を 体いっぱいに受けとめながら。



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まるでこの子のように、いつも先頭席にかじりついてる僕、
・・・。
・・・。
・・・。
・・・見惚れてるこの子、振り返ったら・・・・・・
・・・眺める子を眺める僕でした。
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by hongkonggaffe | 2015-05-21 10:03 | 香港のりもの | Comments(20)


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